出向先で出合った真琴
2007-09-25
僕の会社には変な習慣がある。
それは新入社員を2年間採点し、各部門のそれぞれ最上位の者が販売会社へ3年間出向させられるというものだ。
ただし出向者は最低でも一つ、通常は二つ役職が上がりエリートコースとして本社か開発部門へ戻るのが通例であった。
また、出向になる者は基本大卒であり、稀に短大卒や高専卒が選ばれることもあったが高卒は査定対象から除外されていた。
僕の年の入社人数は部門別まで憶えていないが確か176人だったと記憶している。
しかし大卒事務職の出来が悪く「該当者なし」との噂が広まった春の終わりに僕は人事部へ呼ばれた。
そして人事部長から異例ではあるが(高卒入社の)僕が四国支社へ出向する事に決まったと告げられ、直属の部下になる人間も含めて社員全てが年上になる事も付け加えた。
大きな不安と少しの期待で帰宅し高校から付き合って3年目になる彼女に連絡をした。
若干20歳だった僕と彼女は冷静な話ができず、遠距離恋愛という選択肢は毛頭なく喧嘩別れをし、翌週には失意のまま四