余命1年の親友に、俺の嫁を嫁がせて新婚生活させた完
----/--/--
日奈子と拓也の夫婦生活は、本当にナチュラルなものになってしまった。そして俺自身も、居候というか、ただの同居している友人という感覚になっていた。
『あ、おはよ〜。コーヒー? 紅茶?』
と、日奈子が寝起きの俺に聞いてくる。俺は、少し寝不足気味でまだボーッとしているが、コーヒーをお願いした。俺が寝不足なのは、毎夜繰り返される日奈子と拓也の夜の生活のせいだ。安普請の家なので、隣の部屋でセックスをする声や音が丸聞こえだ。そして、それだけではなく、昼間の二人の様子も隠しカメラで撮影しているので、それを見て深夜まで起きていることがほとんどだ。
笑顔でコーヒーを運んでくれる日奈子。でも、昨日の夜も拓也と激しくセックスをしていた。その笑顔からは、とてもそんなことは想像できない。本当は、俺の嫁……。でも、今は完璧に……完璧すぎるほど完璧に拓也の嫁を演じている。
「寝癖、凄いぞ」
拓也が笑いながら話しかけてくる。俺の寝癖がよほど凄いらしい。そして、拓也は珍しくスーツを着ていた。
「あれ? スーツ?」
「あぁ、ちょっと会社に手続きがあって