いつか、きっと

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2014-04-26

男「まだ結婚を考えるには早いけどな」


幼馴染は病弱だった。

側にいたのは僅か15年。
懐かしい日々が頭をよぎる。

些細なことで笑い合ったこと。

互いの友人同士集まって遊んだこと。

そして、彼女と結ばれた日のこと。




心臓に欠陥を持ち、生まれながらに長くは生きられないと宣告されていた幼馴染は、こちらの願いとは裏腹に、呆気なく18年という短い生涯に幕を下ろした。

急死だった。

残されたのは、悲しみに暮れる彼女の家族と、呆然と立ち尽くす憐れな男の姿だけ。



時が経ち、人間とは現金なもので、日常生活で笑えるまでには心の傷は癒え、彼女のことを想う時間も減っていった。

恋人ができた。
歳の離れた幼馴染の妹だ

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