ひしめ様
2011-05-18
その当時俺は漁師町に住んでいた。
いつも学校から帰ると友達と近所の神社へ行って遊んでいた。
その神社は表向きは海難事故防止と、水難によって行方不明になった人物の供養のための神社だったそうだが
実際は余り良くないものを抑えるために建てられた神社だ。
夏の暑さが厳しいある日、いつもどおり友達と神社で遊んでいると奇妙なものを見つけた。
60cmほどの苔むした小さな石碑。表面には漢字で何かが書いてあったけど子供だった当時には解るわけがない。
俺らはそれを冗談半分で倒してしまった。それがどんなものかも知らないまま…
次の日、家に帰ると祖母ちゃんが回覧板を持って俺に問いただしてきた。
「緊急の回覧板が届いた。神社の大事な石碑が壊されてたらしい。お前がやったんじゃないだろうな?」
と聞いてきた。俺は怒られるのが怖くて嘘をついてしまった。&nbs