可愛らしい自慢の嫁は、昔ワンコインと呼ばれていた
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嫁の玲子と結婚して1年経った。今日は、お祝いでレストランを予約している。僕は、早く帰宅しようと仕事を急いで片付けていた。
玲子は、今日26歳になった。結婚記念日と誕生がお同じだ。記念日を忘れられないようにと、玲子の提案で誕生日と同じ日にした。
そのおかげもあって、今まで一度も結婚記念日を忘れたことはない。今日も、仕事を片付けると真っ直ぐに帰宅した。
「お帰りなさい。早かったね」
玲子は、すっかりと出かける準備を終えていた。いつも綺麗な玲子だが、今日は特に美しく見える。肩までの黒い髪は、しっかりとウェーブがかかっていてゴージャスな感じがする。
二重まぶたがクリクリしていて、こぼれ落ちそうな瞳だ。まつげも長くて艶やかで、少女漫画のようなイメージだ。
僕は、綺麗だねと言いながら慌てて着替えた。玲子は、本当に美しい女性だと思う。取り立てて特徴もない僕なんかと、どうして結婚したのだろう? どうして、好きになってくれたのだろう? と、いまだに疑問だ。
「そんなに慌てなくて良いよ。まだ、時間余裕あるし」