怖くて止められなかった
2009-10-15
学生時代、喧嘩が強くて有名な先輩がいた。
ある日彼に「一家に一台先輩がいれば、防犯対策はバッチリですね」と言うと
「いや・・・そうでもないんだよ」と、
彼の自宅に強盗が入った時の話をしてくれた。
深夜、不審な物音で目を覚まし、階下へ様子を見に行った母親。
リビングでばったりと、強盗と鉢合わせしてしまう。
普通の女性であれば悲鳴を上げるような場面であるが、彼女は違った。
「あなた、早く逃げなさい!」
包丁を握り締め、居直りを決めたらしい強盗に彼女は言った。
しかし、悲劇は幕を上げてしまう。
母親の脇を音もなくすり抜けた生き物がいた。
警察犬養成所で訓練を受けるも、「好奇心が強すぎて適正なし」と判断され
この家に払い下げられた純血種のジャーマ