陵辱と相姦の夏
2010-02-25
白石聡史は一度、目を覚ましたが、今日から夏休みということを思い出し、朝寝坊しようと再び眠りについた。
中学三年の聡史は、朝が苦手だった。
そんな聡史を、母親の鏡子が起こしにやって来た。
「聡史、いくら夏休みでも、けじめはつけなさい」
母親の鏡子は厳しい口調で息子を叱り、部屋のカーテンをさっと開けた。
「うんん、 、お母さん、 、まだ眠いよ」
「朝ご飯は一緒に食べる約束でしょ、早く起きなさい」
聡史は眠い目をこすりながら、部屋から出て行く母親の鏡子のうしろ姿を見つめた。
(お母さんとの約束だけは、破るわけにはいかない)
聡史が一階に降りて行くと、廊下に漂う挽きたてのコーヒーの香りと共に、食堂から姉の声が聞こえてきた。
「やっと今日、内容のある話が聞けそうなの」
聡史の姉、真紀は大手新聞社の社会部の記者だった。
今年、四