私の幼稚園先生 2
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数分後、わたるとようこは、幼稚園の部屋の一つにいた。そこはかつてのわたるが通っていたクラスだ。
フローリングのその部屋の広さは、畳で言えば約12畳ほどだろうか。
入り口は全面がサッシとなっており、そこからあの例の小さなグランドが一望できる。
中の様子は基本的には変わっていない。ただ子供の椅子がほとんどなかったことを除いては…
そこでわたるは、先ほどの事故で擦りむいた膝小僧を手当てしてもらっていた。
わたるは左足のズボンの裾を膝の上まで捲りあげ、両足を伸ばして床にペタンと座込んでいる。
ようこは、そのわたるの左側で正座の姿勢で座り、熱心にわたるの膝小僧を消毒していた。
「へぇ~そっかぁ…そういえば昨日、お隣は卒業式だったっけ」
「う、うん…」
「ふ~ん、あの、わた君がねぇ…もう小学校を卒業するのか。時間がたつのって早いね。私も年をとるわけだ…」
「そ、そんな…ようこ先生、今だって十分若いよ」
「あは、生意気にお世辞なんか…ふ~ん驚いた