毒まんじゅう
2009-09-23
とても暑い夏の日の事
「赤川さーん、お届け物です」
小説家赤川鬼六のに御中元が届き、赤川の元で住み込みで小説の勉強をしている書生の山中依子が受け取った。
依子は配達員の顔を見て「おや?」と思った。どこかで会った顔なのだけれど‥‥‥
品物は赤川の小説家仲間の平石武からで、伝票には『生菓子』と書かれていた。赤川の好きなまんじゅうのようだ。依子はそれを赤川の書斎の机の上に置いておいた。
次の日の朝、小説家赤川鬼六が自宅書斎で毒物の中毒で死亡しているのが発見された。
発見したのは鬼六の甥で赤川家に居候中の正樹と住み込みの書生の依子の2人だった。赤川が夜のうちに食べた生菓子に毒が入っていたようなのだ。
警察による調査の結果
■依子の証言によれば、依子は届いたままの状態で机の上に置いている事から、赤川本人が自分で開封して食べたものと思わ