仕事が減った僕のせいで、妻がメンズエステで働き始めました
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『ただいま、ごめんね、遅くなっちゃって。ご飯は食べた?』
嫁のいちかが、息を切らせながら言う。僕は、おかえりと言った後、もう食べたよと告げた。
『たー君は? もう、寝ちゃってる?』
いちかは、息子のことを聞いてくる。僕は、ついさっきお風呂に入れて寝かせたところだと教えた。
『ありがとね。じゃあ、私も食べちゃうね』
そう言って、いちかはテーブルの上のラップをかけておいてある夕食を食べ始めた。僕は、
「いつもごめん……。本当にありがとう」
と、申し訳ない気持ちで言う。
いちかは笑顔で、
『謝らないの。もう、何回目? 気にしすぎだよ。もう、慣れちゃったし平気だから』
と、言ってくれる。僕は、そう言われても申し訳ない気持ちが大きくなるばかりだ。
新型コロナの影響で、状況が大きく変わってしまった。僕の職場も影響の直撃を受けてしまい、倒産寸前まで行った。でも、なんとか倒産は回避出来た。しかし、仕事は半分以下に減り、出社するのもせいぜい週に1回程度になってしまった。それに