塀の、向こう側
2009-02-24
私は、ある罪を犯し、3年6ヶ月の間、〇〇女子刑務所に服役していました。
みなさんご存知かもしれませんが、刑務所は現在どこも過剰収容の状態が続いていて、独居房に複数人が収容されることも珍しくないのです。
私が服役していたところでも、同じ措置が採られていました。
もちろん、閉鎖された空間で生活の大半を共有するわけですから、誰と誰を同居させるかは慎重な検討がなされます。
喧嘩や同性愛へと発展しないように事前に面接が行われ、問題を起こすおそれのない、相性が合う者同士が組むように振り分けられるのです。
私が彼女と同じ房に収容されることになったのも、おそらく同郷で歳が近かったことが考慮されたからだと思います。
彼女(ユキ)はサバサバした性格をしていて、見た目もボーイッシュでした。
もちろん化粧は禁止されているのですが、ユキは羨ましくなるくらい透き通った肌をしていて、受刑者の間でも「お姉」と呼ばれ、皆から慕われていました。
私はユキのような娘と、同部屋となったことですっかり舞い上がってしまいまし