ありがとう由香、由香。
2012-12-16
俺が大学生のとき付き合っていた彼女の話をする。
今から10数年以上も前の話だ。
大学に入って2年目の夏休みのこと。
1年生のようにバイトや遊びに精を出すこともなく、
かといって3年生のように就職活動に追われることもない大学2年の夏休み。
基本、大学の夏休みは暇だ。年頃の男女がすることといったらひとつしかない。
人生で一番時間がありあまっていたあの頃、
俺と彼女はセックスばかりしていた。
「ケンちゃーん。ねーアイスコーヒーのむー?」
「サンキュ!氷多目でー」
「あいあい」
冷蔵庫から無造作に氷を取り出し、カランとコップに投げ入れ
キッチンから彼女は戻ってきた。両手にアイスコーヒー。ふたり分だ。
「キッチン暑すぎる。きけん!超きけんだよ」
「そうか。こりゃ昼も食べる気しないなー」
隣に座る少女は俺の恋人。鈴木由香。
大学に入ってすぐ向こうから告