蛍・・・始まりの夜 其の一
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支配されるのがイヤだった。
だから先に支配したんだ。
薬品棚の鍵はいつも開いている。
だからクロロホルムは簡単に手に入ったんだ。
昔からの友人だった。
だから昼のうちに窓の鍵を開けておくのは簡単だったんだ。
深夜、俺は近所の友人のHの床にいる。勿論不法進入だ。
Hの家は最近改築したばかりだ。耐震も抜群だし防音も付いている。
だから来たんだ。深夜に。カメラとクロロホルム=強力な睡眠薬を持って。年頃の女のHの寝室に。
さっき睡眠薬を嗅がせた。寝息が一層落ち着いた様に聞こえた。
ドアの鍵を閉めてから、肩を揺すり、寝ていることを確認する。起きない。
早速パジャマを脱がす。下着はわざと残