詩織
2008-06-19
高2の夏休みが終わりが近付いた頃、悪友の大木と、あるクラスメートの家に行った。
理由は簡単。
そいつは竹下って言うんだけど、俺たちの宿題をやらせる為だ。
竹下はゲーマーで、そんなに友達もいないから、きっと家でゲームでもやってんだろ。
そう思って行ったら、案の定。
俺達の顔を見てドキッとしてたけど、快く?お手伝いしてくれる事になった。
カリカリと、エンピツの音だけが聞こえる。
俺と大木は、竹下から漫画借りて読んでるんだけどね。
と、突然部屋のドアが開いて、「お兄ちゃん、ただいま~」って可愛い声。
声の方を見ると、これまた可愛い顔が。
「あっ・・・お帰り・・・」
竹下がそっちを向いて、無愛想に答える。
「あっ・・・お友達が来てたんだ・・・こんにちわ」
ちょこんと頭を下げる少女。
俺と大木は二人してとびっきりの笑顔で、「やぁ」と微笑みかける。
「じゃ私、部屋にいるね」と少女が竹下に話し掛け、扉は閉められた。