Hだけどちょっとイイ話

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2010-08-26

 大学に合格して入学式まで手持ち無沙汰で退屈していたある日のこと。自宅の郵便受けに一通の手紙が入っていた。封筒に差出人の住所氏名がない。捨ててやろうかとも思ったが宛名の字に何か見覚えがあった。部屋で開けてみると一番下に住所と「千紘」という名前。ふと思い出したのが高校時代2年3年と同じクラスだった女子だった。背はそんなに高くなかったが、わりとほっそりとしていてスタイルは悪くなかった。男と喋っているのは見たことがなかったが、女友達とはにぎやかに喋る、いわゆる普通の女子高生といった感じだった。俺は特に話をしたこともなかった。けっこう女子にモテていた当時の俺は、一つ年下の子と付き合いながら、同級生や他校の女生徒ともこっそり遊ぶという当時はやった「プレイボーイ」という言葉を地でいっていた。だから同級生だからといって自分が特に興味を覚えない限り口を利くこともなかったのだ。
 10日ほどしてからまた「千紘」から手紙が来ていた。前のただの消息文みたいな手紙と違って、今度の手紙は少し分厚く、読めばどうやら俺のことが好きで俺に会いたいらしい。高校時代なら女に不自由してなかったので何とも思わなかったが、この2年ほど

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