クリスマス、姉ちゃんと特別な夜
2013-08-05
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俺が19歳の大学一年生で、姉が22歳のOLだった頃の話なんだけど。
2年前のクリスマスの日。
その夜はカップルで満ち溢れてた。
でも、工学部であんまり女と縁がなかった俺は、その日もレンタルビデオを借りに外出していた。
自転車で駅前を通ると、姉ちゃんがおめかしして立っていた。
弟の目から見ても、すっごくきれいだった。
「あれ、姉ちゃん、何してるの?待ち合わせ?」
俺は声をかけた。
姉ちゃんは俺に気づくと、すごく悲しそうな顔をしたのが印象的だった。
「うん、待ち合わせなの。待ち合わせだったって言うのが正確かな」
「どうしたの?」
「かっこ悪いんだけどね、2時間もここで彼氏を待っていたの。でも来ないみたい」
俺はやばいことを聞いたと思って、ぎくっとした。
「携帯に電話しても繋がらない。きょうはもう来ないわ」
「そ、そうなんだ。嫌なこと聞いちゃったね」
「ううん、いいのよ。こんな予感はして