メル友 3
2005-06-29
クリスマスの街はどこもライトアップされ、
彼女が住む地域の雰囲気とは違うのか、
“あぁ綺麗”とか
“凄いねェ”などと言う素朴な言葉に私は可笑しくなった。
くすくす笑っていると、彼女は
“綺麗なものは綺麗だもん”などと言う。
実に可愛い。
どこに行くあても無い為か、
同じような道をグルグルしているしかなかった私に彼女は
“山の方に行こう”と言い出した。
特に反対する理由も無かった為OKして、
車を山の方向へと向け走らせた。
コレが後の展開に大きく影響するともその時は知らずに。
走るに連れ街の明かりはドンドン遠ざかっていき、
逆に木々が多くなり、背景に真っ暗な山が見え始めた。
走る車の数も減り、車内を流れる音楽が同じ音量なのに
大きく聞こえているような気がした。