朝方の駅前で
2011-03-30
それは僕が大学生の頃の話。
週末の夜、友達達と居酒屋で飲んでいる内にすっかり盛り上がり、ついつい二次会、三次会といった感じで夜を明かしてしまい、皆と別れた時にはもう空が明るくなり始めていた。
そろそろ始発もある頃だろうと、僕は駅へと向かった。その途中、駅前の広場に公衆トイレがあったため、僕はついでにとそこに入って用を足した。
明け方の時刻、トイレの中どころか周囲にはほとんど人気はない。しかしそんな中で、僕が用を足し終えようとした直前、一人の男がトイレへと入ってきたのである。
四十手前といった様子のガテン系ぽい屈強なその男は、僕の隣の便器の前へと立った。そして突然、僕が便器へ向けて晒していたペニスを、露骨なまでに覗き込んできたのだった。
明らかに不愉快な男からの視線と行為に、僕はさっさとここを出ようとした。
しかしその時、男が僕へと声を掛けてきたのである。
「にいちゃんよ、可愛らしい顔してる割にゃこっちの方は随分と男らしくて逞しいじゃねーか」
そう言うなり、男はいきなり右手を伸ばして