教育実習の思い出・前編

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2013-08-08

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大学4年、教育実習生として母校(高校)へ2週間行った。

就くことになったクラスで初めて挨拶した時、1人の男の子と目が合った。
悪戯な笑みを浮かべてこっちを見ていた。
見るからにやんちゃな感じの男の子で手を焼くことになりそうな気がした。
先が思いやられるな・・・と思った。
それが私とHくんとの出会い。

Hくんは野球の推薦で入ったらしく勉強は全然できなかった。
居眠り、遅刻の常習で他の先生からも気をつけるように言われていた。
Hくんはクラスの女の子とはほとんど話さない反面、私には1日中ちょっかいを出していた。
バカなことばっかりやっているようで、時々真剣な目をしたり気怠い表情を見せたりするので私は不覚にもドキッとした。

指導案が出来上がらず帰りが遅くなった日、偶然部活帰りのHくんと同じ電車になった。
田舎の小さな駅で私たちは2人きりになった。
電車が来るまで私たちは取り留めのない話で盛り上がった。

「先生、い


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