振り込め詐欺

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2008-10-21

お向かいの節子婆さん(75)の所に回覧板を届けに行くと、節子さんが血相を変えて飛び出そうとしているところだった。おしゃれに気を遣っている節子さん、靴下は左右バラバラで、髪も乱れている。
「◎◎さん、どこに行くのですか?」
「た、大変なんですよ。いったいどうしたら・・・」

節子さんの次男の純二さんが、交通事故で妊婦さんに怪我をさせてしまった。
とりあえず、弁護士を付けたので、大至急手付け金を支払って欲しいとのこと。

それって・・・・・

「とりあえず、弁護士とか純二さんから電話が掛かってくるまで、此処にいますよ。私が代わりますから」
振り込め詐欺らしいという俺の話を信用していなかった節子さんも、此処で付き添うという俺の言葉で出かけるのを取りやめ、俺にお茶を勧めてくれた。


節子さんは、孫の真衣(高校3年)さんと二人で暮らしている。両親は海外赴任中だが、75歳の節子さんや、高校生の真衣さんを連れて行けず、1年間の赴任中は孫と二

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