イトコの彩ねぇと
2010-02-23
イトコの彩ねぇが、うちの下宿に来た。
彩ねぇは関東の大学に行ってたんだけど、修士は阪大で取るってことで、
院の受験のために、ちょっとおれのところへ泊まってる。
聞くと、彩ねぇは国文科で勉強しているらしい。
「大学院で研究しながら、教員免許も取るつもり」
彩ねぇは、そんなことを話した。
俺はその頃、毎月奨学金を借りていて、これが結構な額になってきてたし、
色々と将来のことを考えて不安になっていた時期だったので、
彩ねぇに打明け話をするような気分で、相談したりした。
彩ねぇは静かに聞いてくれる。
俺は自分のどろどろした考えを話すうち、自分の中の弱い部分が露出していって
どんどん心が気弱になっていった。
甘えるような気持ちがあって、横に座っている彩ねぇのふところへ、寄りかかった。
最初は彩ねぇも、「やぁよ、もう」といった風だったが、それでも彩ねぇにくっついて
じっとしていると、二人は無口になっ