亜矢子 続き

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2005-01-15

梅雨が明けた。 
初夏の日差しは、暑さに慣れていない私の身体に容赦なく降り注ぎ、ジリジリ肌を焼き付けていた。 
私は庭に出て花壇の手入れをしていた。 
午前九時をまわったばかりだというのに、夏の太陽は手加減を知らない。 
今日は昼から金子さんが自宅に来ることになっていた。 
そんなこともあり心も弾み、朝からジッとして居られず庭に出たのでした。 
春の花達が夏の日差しにうんざりしたように葉を垂らしいる。 
花殻を摘み、肥料を蒔き、ひと通り終わらせ汚れた手を裏庭にある流しで洗っているとき、「おはようございます。」 
お隣の佐々木さんの奥様が声を掛けてきた。 
佐々木さんのお宅は、今年の春にお隣に引っ越して来られた新婚のご夫婦。 
ご主人はその直後、転勤の辞令を受け単身赴任を余儀なくされ、寂しいながら現在は奥様一人で暮らしている。 
佐々木さんの奥様は、

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