受験生異聞 3
----/--/--
ハッと我に返りました。シャワーの飛沫でノーブラの乳首がTシャツ越しに浮いているのがわかりました。
「ごめんなさい」
不意を突かれて甥はそうボソッとつぶやいたんです。
不発に終わった午後のよろめき。
その日の夜帰宅した夫は居間でビールを飲みながらキッチンで洗い物をしていた私に声を掛けました。
「くっそえろ。スラックスのパンティーライン浮いてるよ」
いわれなければ気づかない。黒のスラックスで固めたつもりが不測の事態。
ビキニショーツのラインがくっきりと浮いていました。
「襲われちゃうぞ」
夫が目配せした先には半開きになった小部屋の引き戸が見えました。
知らず知らずのうちに餌を撒いていたんです。
「あなたこそ狩られないように気を付けてね。もう狩られているか」
夫は疲れているのか寝