あっちゃんとワレメ 〜弐の回〜

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あれからおれはあっちゃんと話すのをやめた。
なんでだよ、って言われそうだけど怖かったんだ。

みんな小学生だったからわかるだろ?
女子と仲良くなることの言い知れない恐怖を。

周りからはバカにされ、貶される。
自分だってまだ心が未発達で未熟なせいか、自分の心が自分のものじゃないような感覚に陥る。

ただ、無視はできない。
はぐらかすのも一苦労だ。

「あんなぁ」

と、あっちゃんが来たら、

「ごめんな。俺、ちょっとやることあんねん」

「わりぃ。俺、ちょっと行くとこあんねん」

そんな感じだ。
その度にあっちゃんはほっぺたを膨らませた。

ある日の放課後。
予報より早く雨が降っていた。
おれを含めた傘のない数名は教室に残っていた。
もちろんあっちゃんもいた。
今日も彼女は声をかけてきた。

「あんなぁ…」

まただ。すでに体が反射的にこわばる。
おれは背を向


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