ずっと片思いしていた若い英語の先生と・第4話[完]
2018-03-17
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「ちょっとぉ、早くしないと遅れちゃうよ」
しっかり者のチアキに急かされながら、ボクは出かける用意をしていた。
その日はチアキのお姉さんの結婚式だった。
「ちょっと何?そのネクタイの結び方」
まだ学生のボクはネクタイの結び方に慣れていなくって、チアキはボクを自分の前に立たされると、不格好に結んだネクタイの結び目を直してくれた。
「ハンカチは持った?」
「へい、へい」
「もう・・・、ホントに大丈夫?」
チアキは小言を言いながらもボクの面倒を見るのが大好きで、ボクもそれに甘えてしまっている。
礼服で電車に乗るのはなんだか恥ずかしかったので、贅沢だと思ったけれど会場までタクシーを使ってしまった。
「お姉ちゃんたらね、田中さんとお付き合いするようになってから、週末が来るたびに私を家から追い出していたのよ」
「それでチアキはあんな汚いボクの下宿に足繁く通って来ていたわけだ」
「でも私が行くようになってから、ずいぶん綺麗になったと