シコタンとオナタン・第四章「いざ決戦でござる編」
2014-12-04
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「飛行機の到着が◯時、新幹線で△△駅に着くのが16時くらいかな、よろしくね」
母親のそんな言葉を受けて、△△駅へとやってきた俺。
そう、アイツが帰ってくるのだ。
学校代表でなんたら大使に任命され、某オセアニアの姉妹都市へと旅立って10日あまり。
各校男女1名ずつだとは聞いていた、それっぽい集団を改札口付近で見つける。
そう、もうすぐアイツと会えるのだ。
本当であれば両親が迎えに来るはずだった。
仕事の都合で迎えに行けなくなった、とTELが来たのがほんの1時間前。
代わりに俺がここにいる。
面倒臭いという顔をしてはいるが内心ドキドキ。
長身、一際目立つ栗色の髪、周囲の高校生とは明らかに異様な女が階段を昇ってきた。
そう、アイツが俺の姉なのだ。
周りと較べて異様なのは、ルックスが整っているからとかそんなんじゃない。
俺の姉だけ荷物を持っていないのだ。
(ちょ、おま、手ブラで海外かよっ!)