高校野球の思い出
2011-03-23
俺は野球が好きだった。
小学校の時、はじめてホームランを打った時のあのバットの感触が忘れられない。
俺の学生時代は朝から晩までボールを追って過ごす、ただそれだけの毎日だった。
そんな生活に不満を感じたことは1度も無い。
仲間とみんなで、甲子園を目指して汗を流すことは充実感に満ちていたし、
なによりも、母子家庭で育った俺は、野球の力を買われ特待生として
学費の援助を受けられることが母を助けているような気がして、嬉しかった。
父は俺が9歳の時に亡くなったため、母が喫茶店で働きながら、たった一人で俺を育ててくれた。
息子の俺が言うのも変だが、
母はちょっと冷たい雰囲気はあるが、かなりの美人で子供の頃から俺の自慢だった。
清楚で美しい母を目当てで喫茶店に通ってくるお客さんもたくさん居たほどだ。
高2の時、うちの学校は、地区予選を勝ち進み準決勝まで進んでいた。
そんなある日、事件は起こった。
練習からの帰り道、友人の弘樹と