いじめられっ子だったユミ
2013-07-28
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中三の秋頃の話。
放課後に図書室で時間を潰し、そろそろ帰宅しようと教室に戻ると、教卓の陰に誰かが隠れているのに僕は気付いた。
誰だろう、と近づいてみると隣のクラスのユミ(仮名)だった。
驚いたことに、ユミは下はスカートで上は下着(キャミソール)姿だった。
慌てて後ろを向き、理由を聞くと「ちょっと、汚されて」と答える。
教卓の上には黒板消しで散々叩かれ、真っ白に汚されたセーラー服があった。
女子の間で陰湿ないじめがある事は聞いていたが・・・。
「体操服に着替えなよ、持ってきてあげるから」
僕がそう言うと・・・。
「体操服は真っ先に隠されちゃったから・・」とユミ。
あまりに気の毒だったので、僕は詰め襟の学生服を脱いでユミに渡した。
「ありがとう」
そう言ってユミは学生服を着て、僕らは体操服を一緒に探すことにした。
体操服は校舎外に捨てられていた。
少々汚れてはいたが、制服程では無かった。