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2009-12-07

彼女はいつ見ても礼儀正しくて、講師には必ず挨拶していた。
彼女はロボットのように、一定のトーンで、抑揚がなく「こんばんは」「ありが
とうございました、さようなら」とかすんだ声でГの形になる。
いつも俺はそれを視聴しては友達のk介と笑いを堪えるのに必死だった。
よく塾帰りに二人で彼女のマネをして楽しんでいた。彼女は塾に友達がいない。
それもそうだろう。顔を見ても頷ける。堅いオーラの彼女。きっと学校でも友達
はいないんだろう。そう思いつつ講師の授業を聴いていた。講師は塾生を笑わせ
るつもりは一切なく、真面目に教える。だけどそれがよくて、変なワードやジェ
スチャーが生きてくる。今思えばこれが笑いの真髄だったのかもしれない。
中2のうるさい女子が友達の手をペンで刺してふざけていたとき、
講師「代わりに私の手を刺しなさい。」と真面目に命令から困る。私が人生で初
めて尊敬したのがこの講師。年は5、60代。今では恩師である。
これもまたk介と一緒に講師のマ

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