淫獣の餌食たち・・3

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 ・・木村が来てやがて二週間近くになる。
 優子も木村と初めて会った時は、正直いって好印象ではなかった。
 といっても、弟の雄一のように木村に対して薄気味の悪さとか、心を動揺させるほどの悪寒を
持ったというのではなく、女として異性として見た感じが、自分のの好みのタイプではなかったと
いうのが正直な印象だった。
 痩身で肌の色も赤黒く、顎の細い精悍そうな顔つきに特別な違和感もなかったが、弟の雄一が
感じたのと同じように、何か人の心まで見透かしてくるような鋭い眼光には、少したじろぐものは
確かにあった。
 が、母がすでに好きになっている男である。
 自分の対象物ではないという事実が、優子の興味をさらに半減させていたから、しばらくの間の
ただの同居人と思うだけだった。
 ただ、危惧することが一つあった。
 年齢が自分とは四つしか違わないのだ。
 その男が母の愛人としてだけならいいが?という危惧だった。
 木村が家に来て


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