遠距離恋愛している間彼女が喰われる話 1
2014-09-26
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「え?留学?どこに?」
「オーストラリアだよ。ダメ?」
大学近くのカフェ、果歩は恋人である友哉の切り出した話に少し驚きの表情を見せていた。
「ダメじゃないけど・・・。」
「語学留学したいって、前から思ってたんだよ。バイトで留学資金、やっと貯まったんだ。」
友哉はまじめな性格だ、留学資金は親には頼らず自力で何とかしようと思っていたのだろう。
「そういえば友哉、最近デートもしないでず~っとバイトしてたもんね~。」
果歩は少し怒ったようにほっぺたを膨らましてみせた。
「ごめんごめん、そのくらいバイトしないと貯まらなかったから・・・。そのかわり、向こう行く前に果歩の行きたいところに遊びに連れて行ってあげるからさ。」
その言葉を聞いて果歩の目が輝きだした。