弟 後編

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弟の毅(たけし)は、あれからたびたびあたしのところへ来た。
もちろん、交わるためである。

密会というほどのこともない。
だれも家にはいないのだし、近所付き合いもほとんどない。
よく会う向かいの婆さんには、正直に弟ですと紹介したし、男女の仲になっているなんてよもや思うまい。

ただ、声が聞こえたりしたらやばいなと思うこともあって、毅にホテルでしないかと誘ったことはあった。
二度ほど、名神のインター付近のホテルに毅の軽四に乗せてもらって行ったこともある。
「金がもったいない」
とか言って、結局自宅で声を出さずにするんだけど。
あたしは、思いっきりあえぎたいの。
そうしないと、すっきりしない。
毅は出せば、すっきりした顔ですやすや寝てしまう。
勝手なものだ。男って。

「どうやんの?ひとりでするときって」
昼間なのにカーテンを閉め切った暗い部屋で、弟の持ってきたモザイクのないDVDを見ながら訊いた。
「こうすんねん


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