不条理な世の中 (3)
2017-04-01
今日は輝かしき結婚式の前日。
ミキは、ベッドであの時、あの病室での出来事を思い出していた。
自分でもなぜ龍聖とあの時、あんなことになってしまったのかわからない。
しかし、あの時のおかげで幸せな今がある。
あの時、何度も自分の唇と龍聖の唇が触れ合った。
それ以上のことはなかったものの、あの時、あの場所には
龍聖からの口づけを素直に受け入れる自分がいた。
サトルのことが好きなはずなのに、龍聖からのキスを嫌悪感を感じることなく受け入れる自分......。
あんなに、昔嫌いだった龍聖を受け入れる自分.....。
あの時、あの場所には間違いなく私がいた。
そして、何度も唇を交わした後、ミキは龍聖に改めて真剣に告白されていた。
あの時の龍聖の目は真剣そのものだった。
そして、時は過