電話そして手紙

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2015-12-16


1.電話

「はい、もしもし?」
「田川君?」
「そうだけど」
「私スミレ、藍沢スミレ」
「藍沢さん!どうしたの、ビックリしたよ」
「うん。高校の時以来だから、もう7年経っているね。元気してた?」

「うん。僕は元気だよ。で、どうしたのさ。あんまり話したことなかったけど、何か相談?」
「うん。久しぶりに声を聞きたくてさ。…迷惑だったかな?」
「そんな事ないけど、いやむしろ久々の女性からの電話で嬉しいっていうか…。今、俺がどこ住んでいるか分かる?」
「群馬の工場でしょ?」
「何で知ってるのさ?」
「田川君のお家の人に聞いて」

「何だ?何も言ってこないぞ。もしかして弟が出た?」
「うん、弟君。あれから田川君頑張ったんだね、○○大学に受かっちゃうし。もう、遠くの人に成っちゃったって思ってた。…でも、一度位はトライしなきゃって」
「…」

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