治っていなかった。

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2010-09-04

誰にでも嫌いな音があると思う。
例えば黒板を引っかく音。ヘッドホンの音漏れ。クチャクチャと咀嚼する音。蚊の羽音。
自分の場合の苦手な音は「鼻声」だった。
小学生の頃にアレルギー性鼻炎の同級生が居たのだけれど、性格云々を知る前に声の時点で苦手になってしまった。
あからさまに避けていたと思う。今から思うと申し訳ない。
それから中学高校大学と、鼻声の人と関わる機会がなかった。
それを、自分が鼻声嫌いを克服したかのように錯覚してしまっていた。
ワサビ、ピーマン、セロリなど、嫌いだった食べ物を次々に克服できたのがその時期だったのだ。
努力したわけではない。時を経て、ふと食べてみると美味しか

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