女性警察官の不祥事
2017-11-26
可奈子は女性警察官として県警に就職して4年目の25歳。
所属している県南警察署にて、痴漢・盗撮撲滅キャンペーンを展開し、主に駅などで不審者の摘発を行っていた。
ある日、彼女の同期で捜査課に所属する健太から内線電話で呼び出しを受けた。
「あのう、可奈ちゃん。僕の仕事のことでちょっと面談室まで来てほしいんだけど。」
普段は明るい健太の声のトーンとは明らかに異なり、申し訳なさそうな口調で話す健太。
「面談室? 捜査課じゃなくて?」
可奈子と健太の仕事は密接な関係がある。防犯課の可奈子が容疑者を捕まえた後、捜査課の健太に引き渡し取り調べが行われる。仕事で打ち合わせを行うことは珍しいことではないが、なぜ面談室なのだろうと可奈子は疑問を抱いた。普段の打ち合わせは互いの所属である防犯課か捜査課のどちらかでやるのが通常だ。面談室は容疑者や被害者から事情聴取を行う個室だ。
なぜ面談室なのか尋ねる可奈子に対し、とにかく来てほしいと言い理由を答えない健太。
可奈子が面談室に入ると、神妙な面持ちで健太が座ってい