前略、親父殿。
2007-08-06
前略、親父殿【H15.06.15の日記】
今日は父親の13回忌だ。
ウチの父は僕が高校生の時に他界してる。
死因は末期の膵臓癌だった。
最初に父が身体の不調を訴えて病院で検査を受けた時、肺に水が溜まっていた。
診断の結果は膵臓癌。
即座に摘出手術の日程が組まれて、その日はやってきた。
手術の時間は、驚くほど短時間だった。
腹部を切開したとき、ひと目で分かるほどに腫瘍は転移していたのだった。
末期癌である。
摘出を行うことは確実に余命を短くするだろうという医師の判断により、ここで手術は終了した。
父はもう助からない。余命はもってあと半年。
待合室で控えていた僕は、あまりに早く手術が終了したことに拍子抜けしたと同時に、そう告知された。
それから半年間、父は病院で過ごすことになった。
病状は着実に進行していた。