あの日もあきちゃんはすごく優しくて
----/--/--
俺は男兄弟で育ったせいか、小さい頃から従姉妹の智ちゃんがくるのが楽しみだった。
智ちゃんが俺の家に遊びに来るのは盆と正月。
自転車で二人乗りしたり、海に遊びに行ったり、田舎の楽しいところを案内して一生懸命喜ばせようとしていた。
智ちゃんは少し体が弱く、喧嘩ばかりしていた兄と違って、気を使うことができるのがとても嬉しかったのを覚えている。
俺が中3の時、中1だった智ちゃんが「あきちゃん(俺)あたしのお兄ちゃんになって欲しいわあ」「あたし・・あきちゃんみたいな人と結婚したい」と言う言葉を聞いて当時惚れていた女の子のことが頭から消えていったこともあった。
智ちゃんの風呂場でのシルエットに興奮を覚えたり、後ろから抱きついてくる智ちゃんのふくらみかけた胸にドキドキしていた。
そう、僕は智ちゃんが大好きだった・・・。
その後、俺は硬派のスポーツ部に入ったためか女というものにさほど興味がなくなり、ひたすら体を鍛えることに熱中していたため智ちゃんと話す機会も減っていってしまった。
あの頃の気持ちはいつしか忘れてしまっ