再開した妻と娘
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俺は高校卒業後、地元にある会社に就職し、二十歳のときに高校の同級生であった嫁と結婚。それから娘が生まれ、順風満帆な生活を送っていたが、三十歳のときに上司とのトラブルで会社を辞め、それから毎日酒を飲むだけの生活を送るようになった。すると妻は娘をつれ、離婚届だけを残し家から出ていってしまった。俺は腹が立ち、その場で離婚届を破き、それからまったく音沙汰のないまま五年が過ぎた頃、偶然にも見つけてしまったのだ。その日はたまたま、隣町にある飲み屋をいくつもハシゴし、最後にもう一軒だけ回ろうかと思っていたら、目の前を身に覚えのある顔をした女が通り過ぎた。それは紛れもなく俺を捨てた女房で、その姿を見た瞬間に怒りがこみ上げ、居場所を突き止めてやろうと後を追うことにした。それから数分歩いたところにボロいアパートがあり、妻はそこの一階にある角部屋へと入っていった。俺はそこのドアに耳を当てると「どう、風は治った?」「ううん、まだ治らない」という妻と娘の声が聞こえてきて、さらに会話を盗み聞きすると「ねぇお母さん、今日一緒のお布団で寝てもいい?」「もう、しょうがないわねこの娘は、小学四年生にもなって」という親子睦まじい会話が聞こえ、