自縛の願望
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私が初めてSMの本を見たのは、中学生の頃男子生徒が教室の隅でこっそり見ているのを覗いた時でした。
女の人が裸で縛られているんです。私にはとても信じられませんでした。
週刊誌のグラビアに載っている普通のヌード写真のモデルでさえ、あんな恥ずかしいことよくできると思っていました。
それはほとんど軽蔑そのものでした。男の人の前で裸になるのさえ言語道断なのに、
そのうえ写真を撮らせて不特定多数の前に自分の恥ずかしい姿をさらすとは、なんて恥知らずなんだろうと思いました。
それがしかも縛られているのです。
でも、その縛られたモデルを軽蔑するよりも強く感じた事がありました。
裸のまま両手の自由を奪われてしまっては、自分の意志で服を着る事はおろか、自分の恥ずかしい部分を隠す事も出来ません。
普通のヌード写真ならシャッターを切る瞬間だけポーズを作ればいいのですが、