酔ってやってしもうた
2009-09-18
とにかく、あの日は飲んだ飲んだ。ワインに始まってウイスキー、ウオツカ、テキーラ…泥酔以上、酩酊未満。
最後は何が何だか分からなくなった。潰れてこそいないが、ほとんど意識がぶっ飛んだ状態。これから話すのは、飛び飛びの記憶を無理やりつなげて、状況証拠と関係者証言を加えた話だ。
気がつくとあたりは真っ暗。どこかは分からんが、とりあえず俺の部屋ではなさそうだ。
俺はカーペットに胡坐をかき、低いテーブルに突っ伏すような格好で、酒瓶から直接飲んでいた。
隣に女がいる。意識があるのかないのか、俺に絡みつくようにしなだれかかっていた。シャンプーと香水と酒の匂いがプンプンする。
「ええと…誰だっけ」ぼんやりと考えていると、女の色っぽい声が聞こえてきた。
「ああん…もう…ふふっ」俺の横にいる女じゃないが、すぐ近くのようだ。同じ部屋か隣の部屋か。
確認しようにも灯りはないし、第一メガネを外していて何も見えない。ちなみに俺は、アルコールが入ると極端に視力が落ちる。
「ここ…どう?」これは男の声。ぴちゃぴちゃ舐めるような音