優良の母、千春
2008-11-05
その日は会社の飲み会でしこたま飲んでいい感じに酔っ払ってしまった。
「ただいま~っと。さすがに寝てるかな・・・」
時計の針は既に1時を回っていた。
妻の優良は既に床に就いている時間だろう。
水を飲もうと、豆電球の薄明かりが照らす居間へと歩を進める。
「んっ、んっ、んっ、ぷはぁ・・・。」
一気にコップの水を飲み干すと、ぐるっと部屋を見渡す。
と、ソファーの上に毛布に包まった人影が見えた。
「あ~♪優良さん、こんなところで寝ちゃってる~♪」
うつ伏せに寝ていたため顔は分からなかったが、真はその人影を優良だと確信していた。
「優良さ~ん♪たっだいま~♪」
未だハイテンションな真は、ソファーに近づき声をかけたが、人影は全く反応しなかった。
耳を澄ますと、スヤスヤと静かな寝息が聞こえた。