今の総理じゃないことは確かだ

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2007-05-25

665 宰相メルビン 2006/05/06(土) 09:31:17 ID:mdpVvE0c0
「総理、ここのお料理は本当においしいんですね!」 
丸い目を一層丸くして、恵は並べられた懐石料理に舌鼓を打っている。 
もう別れてしまったが、IT長者との結婚生活で、贅沢はたくさん味わってきた。 
その恵でも、こんなに美味しい料理を食べる機会はほとんどなかった。 
いや、食べていたのかもしれないが、ほとんど家で一人で味わう高価なだけの料理が、 
味気ない毎日と同じで無駄なものだったのだろう。 
「恵さん、箸が進むね。ほら、日本酒もどんどん飲んでくれよ」 
目の前には、一国の宰相がいる。 
顔を少し赤らめながら、徳利を傾けてくる。 
「恵さんにはいつも息子が世話になっているみたいだし、今日は楽しんでくれよ」 
恵は恐縮していた。

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