ボディペインティング

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2009-12-20

長野日報社説(2009/12/20)

 もう20年も前になる。駆け出しのころ、取材でよく通っていた私立幼稚園に久しぶりに行く機会があった。少し古くなったが、変わらない木造校舎の階段を踏みしめる。少し年を取ったが、今は副園長になった当時と同じ人に会う。一瞬、時の経過を忘れ、何も変わっていないように思える。
 当然、昔話になる。そのころ。副園長も知っているある保育園の園長に呼び出された。忙しくて園を訪問できず、苦情を言われた。その後で園長は「今度、園でボディペインティングやるんだけど、いつもと同じ女の保母さんじゃなくて、たまには男の人がやってくれると、子どもたち喜ぶんだけどなあ」と聞こえるように、ひとり言を言った。
 その場の雰囲気で引き受けざるをえなくなった。ボディペインティングは、庭で裸になってさまざまな色の絵の具を体に塗り合う遊び。園長室で裸になって庭に出ると、園児は所かまわず絵の具をつけてくる。園長は若い女性保育士にも「この際だから、男の人によく触っておきな」とけしかける。こちらには「逆はだめよ」と釘を刺す。その楽しさは、見ているだけでは分からな

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