娘あずかります。④
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※前半が切れてたので再投稿※
まだ公立の小中学校が隔週土曜日休日だった頃、その連休の週に合わせて、部長がどこかの取引先から貰った宿泊券を一万円で『売り付けてきた』のも幸いだった。
電話で
「大人一人と8歳の女の子なんですが…。あ、『腹違いの妹』でして…」
と言わなくていい『言い訳』をしたのは『やましい気持ち』がそう言わせたのだろう。
電話先の女性は明るい声で
「当ホテルは夕食と朝食はバイキングでして、お子様にもご好評ですよ。お部屋には小さいサイズの浴衣をご用意させて頂きます」
確かにバイキングじゃ『大人の不倫旅行』には向かない。道理で部長は俺に売りつけて現金化するはずだ。
「まだ男性の大浴場にご入浴させられるご年齢ですが、宜しかったら『家族風呂』をご用意させて頂きます。別料金になりますが…」
「お願いします」
即答した。
旅行当日の朝、アイちゃんは先週買った服を着て廊下で父親と待ってた。
『お兄ちゃんまってたよ!!」
と飛びついてき