おさがりの女

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 「お父さん、無理はしないでね。今日も真夏日なのよ」
 外は地獄の釜のふたが開いたような暑さでした。
 「ああ、もう少しだ」
 そういいながらもう1時間もつながったままなのです。
 というか、ここのところ毎回2時間以上の長丁場で辟易しているんです。
 ポリの風呂桶でパコッとお父さんの頭を叩くと
 「商売道具か嫁入り道具か知らないがそんなもんでお客の頭を叩いちゃいけないよ」
 『あら。嫁入り道具は助べえいすって定番なのよ』
 『でも、ケロリン(風呂桶)も記念にいいかも』
 と鈍い反応です。
 
 「麻衣ちゃん、麻衣ちゃんじゃないか」
 「おじさん、どうか家族には言わないで」
 「わかってるよ、その代わりサービスしてくれよ」
 禁断の関係が続いてきたのですが、先日お盆で親族が集まったとき、おじさんに紹介されたのは、遠い親戚のまだと


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