油絵
2020-07-20
これは知人から教えてもらった、田中さん(仮名)という方が体験されたお話です。
当時、田中さんはとある不動産会社で働いておられたそうです。そんなある日、会社に一本の電話がかかってき、田中さんが対応されました。
電話の相手は、田中さんの会社が扱っていた中古物件に以前住んでいた元家主で、山本(仮名)と名乗る男性でした。
「引っ越しの際に、リビングに飾っていた油絵を置いたまま出て行ってしまった。今は遠方で暮らしていてなかなか出向く事が難しいため、申し訳ないけれど、そちらの方で処分しておいてくれないか」
そんな感じの事を山本さんは言ってきたそうです。
油絵くらいなら別に支障はないだろうと、田中さんは軽い気持ちでその旨を承諾し、山本さんとの電話を終えました。
後日、仕事の所用でたまたまその物件の近くに行く機会があり、田中さんは山本さんの電話を思い出し、ついでにその場所へと向かったそうです。
そこは二階建てのごく普通の一軒家。建てられてからかなりの年月が経過している様子で、外壁は汚れていたり表面が剥げていたりと