母①
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僕は二十歳、高校を出て2年、卒業後実家の魚屋で修行中、
僕が卒業する少し前に
お父さんが死んじゃった、がんだった。
魚屋は店先にお母さん、捌くのは前から働いてくれている職人さんの
亀田さん、60過ぎのお爺さんだ。
最悪
円安のせいか天候のせいか、魚の価格があがり、しょうがなく値上げを
したら売れ行きはがた落ち、毎月赤字、亀田さんの給料も
払えなくなる。
なんで?なんで?
母は街金からからお金を借りてしまったのでした、そして
案の定、返せなくて、
がらの悪いのが店に来るようになった
当然のようにお金の催促です。
母は謝って勘弁してもらうつもりでしょう、頭を下げています、
来た男は「明日事務所に来てそこで社長と話して」と言って
帰りました。
翌日、街金の事務所に母と二人で行きました。
「ほほう、こんな大きな子供がいるとは思えんな、若いお母さん
だなあ