マジ恋?
2011-09-11
空手を始めた息子を、体育館へ送り迎えするようになってから、早一年。
いつものように息子を格技室に送り込んでから、屋外にある喫煙所でタバコを
プカプカさせていると、ジャケットの裾を引っ張られ、振り返ると、見慣れたあどけない顔。
ひどく小さな背丈だけど、もう4年生になる女の子。
3ヶ月前に知り合って、仲良しになった。
私の顔を見上げながら、大きな瞳を輝かせて、すごく悪戯っぽく笑う。
ほんとに愛くるしい笑み。
お母さんは、アリーナでミニバの練習中。
彼女も、仕方なしに連れてこられて、時間を持て余している被害者のひとり。
早くタバコを消して、とジャケットの裾を引っ張られる。
愛らしい顔に小悪魔みたいな笑みを浮かべて、既に彼女は、やる気満々。
車上荒らしが流行ったのは、二年も前の話で、そんな悪さをする奴らもすっか
り減った今は、煌々と照らされていた駐車場の外灯も、経費削減の煽りか、申し訳程度にひとつが光を放っているだけ。
最後のひと吹かし