姉にしてやれなかったことPART1
2007-07-05
隣の部屋から笛の音色がする。
姉が下手な笛で『翼をください』を繰り返し吹いていた。
姉の部屋に入り
俺「姉ちゃん、もう遅いし、笛吹くのやめたら?」
そう言うと、
姉「もうちこっとぉ」
床に座っていた姉は、笛を口にくわえ上目使いで謝ってきた。
数分後、笛の音色は途絶えて、俺も、いつの間にか寝ていた。
次の日、学校へ行き、朝のホームルームが終わると、突然姉が俺の教室へ入ってきた。
姉「ごめ~ん。笛家に忘れて来たから、貸してよぉ」クラスの数人がこちらを見て、クスクス笑っている。
俺「な、なんでだよ。いやだよ。」
恥ずかしくて逃げたかった。
姉「今日、笛のテストなのぉ。おねがしいしますなのぉ。」
おねがいポーズをとられ、俺は周りの反応から早く解放されたかったので、素早く笛を姉に手渡した。
俺「汚ね~から、ちゃんと洗っとけよ!」
姉はほっとした笑顔で笛を受け取るとダッシュで教室から出て行った。
ク